shyumahaのブログ

海外でリーダーシップを発揮して働くために、私が海外勤務経験から得た体験記を記しています。

73.海外でリーダーシップを発揮して働くために

8)同行で浸透を図る

営業スタッフとの同行は、まずはホーチミン市内、次に北部への出張、南部へ

の出張と続く。ホーチミン市内は、スタッフのバイクに乗せてもらう。

北部、南部への出張は1週間で長距離車移動(1日4、5時間は車移動)、

毎晩お客さんと酒漬けとなる。

 

いずれにせよ、体力がないととても続かない。これを注力販売店中心に重点

訪問していく。現地スタッフと同行すると、様々な発見がある。ベトナム語

しゃべりだすと、話の内容はとたんに理解できなくなるが、雰囲気はつかめる。

 

当社の営業がどれだけ注力店に入り込んでいるか?親しげに話ができているか?

単に世間話だけに終わらず、伝えるべきことはしっかりと伝えているか?

などは横で見ていてわかる。

 

また、代理店とも同行する場合もあるので、その代理店の注力店への入り込み具合も

つかむことができる。今回の同行で特に伝えなければならないのは、

●   定期配送で迅速な配送が可能となったので、どんどん注文いただきたいこと。

●   エンドユーザーにさらに購入していただくため、新たな展示方法3つを提案すること。

そして、展示改装を促すこと。

●   来店されたエンドユーザーへ説明しやすい、わかりやすいチラシでアプローチいただくこと。

●   当社のメンテナンス体制がエリア制になり、対応窓口が明確になり、さらに迅速な

対応になること。またフリーコールの仕組みを導入したので、ユーザーへも直接お伝えいただき、

売店さんの手間も軽減されること。

こういったことだ。

 

これを私がまず話をして、横で聞いているベトナム人に見せることである。

当然 英語なので彼らがベトナム語に変換することになるから、さらに伝えるべきことを

覚えていくことになる。2,3回行った後、次の訪問先では、彼らにやってもらう。

これを徹底して繰り返す。そのうちに活動は定着してくる。

 

重要なのは、お客さん訪問後、現地スタッフと次のお客さんの所へ移動する間に、

我々の意図はしっかりお客さんへ伝わったかな?お客さんはどう感じたかな?

次に我々のとるべき行動は?などと振り返りをすぐに行うことである。

 

これによってさらに現地スタッフの理解は鮮明になるし、私自身のその訪問の

振り返り、お客さんが実際に何を言っていたのか?など市場情報をブラッシュアップしていける。

 

ところで、ベトナムは一般的に人と人のつながりを大切にする。

だから、堅苦しい理屈のみの営業では嫌われる。時には、昼から酒に誘われるときもあるし、

カラオケで歌を歌いに行こうなどといわれることもある。冗談もうまくいえないと、面白くない奴

だとも思われる。

 

ただ、すべてのお客さんにそんな付き合いをしていたのでは、金も体も持たない。

時間も浪費する。だから費用対効果を意識しながら、どの注力店へそういう努力を

集中させるのか照準を定めておくことが重要になる。

 

さて、ある程度、上記の行動が定着したら私は現場同行をやめ、少し彼らと

距離を置く。彼らも上司と同行するのはやはり気を使うだろうし、自分たちの工夫を

加えた営業もしたいだろう。また、つらいときは、営業途中に喫茶店に立ち寄って少しは

休みたいだろう。上司がいると、こういうことはできない。私も日本で営業マンを10年

やったのでこの気持ちが良くわかる。

 

ちなみに、ベトナムはいたるところにいわゆる喫茶店がある。大体、朝も、昼も、夕方も

満杯である。暑い国であるから、やはり休みたいのであろう。

確かに炎天下バイクに乗っているだけで、汗をかなりかく。でも朝からずーっと休んでいる人

もいるらしいから、当社の営業マンも時々そうしているのかな?と苦笑い。

 

そうそう、さとうきびジュースというのがベトナムに存在する。自然のさとうきびを原始的な

搾り機で絞ったものだ。その場で絞ってビニール袋に入れてくれる。営業時に一休みするのには

もってこいで、とてもおいしい。30円ぐらいだったかな?で飲める。

 

ただ、問題は衛生面だ。絞り機は大抵外に出しっぱなしで、洗いもしていない。

訪問する先の販売店がよくねぎらいで出してくれたが、当社のベトナム人スタッフが

飲むのをちょっとためらっていると、さすがにこちらも飲む根性が無くなる。

だがせっかく出してくれたものだからと、飲み干した。本当においしい。

あとはどうなるかわからないが。。。