47.海外でリーダーシップを発揮して働くために
● 現地営業スタッフと同行する頻度をもっと増やす。
そして、同行する前に会うベトナム人顧客に伝えるべきことを英語で書く。
同時にその英語を通訳にベトナム語に訳してもらう。
最後に同行する現地営業スタッフに、その英語とベトナム語で書かれた紙を
事前にメモとして渡しておく。私はそれを英語でなるべく前日に暗誦しておく。
これは、当社現地スタッフとのコミュニケーション密度を高めるのに大きな効果があった。
当然、営業の会話は一方通行ではない。このため私がメモとして考えていたようには
絶対進まない。
それでも、当社の営業には『大体 こういうことを伝えたい。また私の英語は、
下手でムチャクチャなので、申し訳ないが途中であなたが理解できなくなるでしょう。
その場合は、このメモにあることをベトナム語でお客さんへお伝えいただければいいです』とした。
これを繰り返すことにより、ベトナム人スタッフは私の考えていることや、
私が表現したいことの英語の言い回しの癖、またその逆の各ベトナム人スタッフが
考えていることや、英語の言い回しの癖(これは誰でもある。10人が同じ日本語の
内容を英語でしゃべると10人とも使う表現や単語は違ったものになる)をお互いが理解していった。
このため、1年経つと、お互いが多少英語の文法を間違えても、大体言いたいこ とや、
考えていることが手に取るようにわかるようになった。通訳を介する頻度もぐんと減った。
● ビジネス英語に特化し、適切な本を日本で購入し、できるだけ短文をたくさん覚える。
これは40歳にもなった私には、結構きついものがあった。記憶力は20代よりも大幅に
落ちているし、営業のお客さんとの夕食接待の後も寝る前に行う必要があったので。
しかしおかげで、稚拙ながら英語の表現も増えていき、何とか最低レベルの
コミュニケーションは取れるようになった。