shyumahaのブログ

海外でリーダーシップを発揮して働くために、私が海外勤務経験から得た体験記を記しています。

97.海外でリーダーシップを発揮して働くために

いろいろ彼らに本音を聞いてみると、基本的に上司の意見に逆らえないということであった。

私は、意外と日本企業の方が上に意見自体は言える。逆に外資系(1部を除く)の方が、

外資系に勤めている友人の話も総合すると、上司に絶対服従という印象を持った。

いずれにせよ、なかなかうまく委譲が進まず、少々悩んでいた。

 

この時期に、当社日本本社からベトナムに元上司が出張に来てくれた。

私は元上司とベトナムで夕食を取りながら、『どうしたら少しでも現地の課長に権限を委譲して、

人に育ってもらうことができるのでしょうか?』。彼の回答はシンプルだった。

 

『お前は本当に権限委譲しているか?任せきっているか?なんだかんだいって

あなたがでしゃばっていないか?』。図星だった。

 

しかし私は言い訳も含めて『ただ、最終の売上責任は私にあるので、どうしてもその

あたりが不安です』。彼は言った『任せて業績が落ちたら、それは当然あなたの責任だ。

でも、人に権限を委譲して育てるということはそれも含めて、責任を持つということだ。

その心構えが無いなら、権限を委譲して人に育ってもらうことなど絶対できない。

任せて失敗したら、そのカバーを上司であるあなたが行う。そういうことだ』。

 

私は、彼に言われて、自分の心構えが甘すぎた。と反省した。

確かに、様々な本にはそのように書いてあったなと思い出したが、やはり実践すると

なるとなかなかそうはうまくいかない。

 

元上司にアドバイスされた次の日から、私は、日常起こりそうな課題と、非定型な課題

とに分けて。日常課題のうち判断基準を決められるところは、それをベトナム人課長と

話し合って決めた。

 

販売経費に響くところは、その進捗が見えるようにした。その上で思い切って、決裁権を

彼に渡した。経費に響くところは見えるようになった上、判断基準を双方合意で決めたので

、取り返しのつかない失敗は無いだろうという判断だった。