53.海外でリーダーシップを発揮して働くために
なぜ、こういう方法をとっているかというと、当社がベトナムに進出して
工場を設立したのがハノイ。ハノイからホーチミンまで、約1,700Km。
高速道路もなく、高速貨物配送も発達していない。この結果、注文
をホーチミンから受けて、ハノイから配送していたのではとても間に合わない。
また、当社が大きな倉庫をホーチミンに持つという投資は節約したい。
ということから、代理店に倉庫を持ってもらい、(代理店として投資)その代わり、
当社はあずけ在庫として、上記のようなシステムでスタートしたものが今まで
続いているということらしい。
ベトナム進出当初はベストのこのシステムが、今もいいかどうかは後日考えるとして、
ともかくこういう形の取引になっている。
私は、この形から『右肩上がりの経済状況では、商品をたくさん持っていたほうが
売上の機会を最大限捉えられる。しかも、代理店にとってはあずけ在庫方式なので、
売れてから、当社から請求が来る方式。
だからいくら在庫を抱えてもリスクは0。いや代理店同士の戦いでは、むしろこの
方式であれば、在庫を抱えていた方が勝ち』。
(ちなみにハノイ管轄代理店は、お膝元に工場があるので自ら取りに行くらしい。)
だから、代理店は充分すぎる在庫を抱えようとする→当社工場も生産能力の限界はある
→当社は、ホーチミンだけでなく、ハノイ営業所にも出荷しなくてはならない→
だから当社工場は、ある程度のところで出荷制限を行う。
こういうサイクルで回っていると考え、それを現地スタッフとハノイ本社工場の日本人
管理者にも確認した。結果は大方そうだということだった。
要は、本当の欠品と代理店のあずけ在庫上の仮の欠品とを見極める必要があるということだ。