54.海外でリーダーシップを発揮して働くために
そうだとすると、抑えなくてはならない課題は、以下のようなものになると仮定した。
a)売上目標は決まっている。また前述したように売上の代表格であるトイレは、
普及価格帯3品番で全体の90%ほど。ということは、過去の実績と売上目標
との組み合わせで、提供に必要な品番と台数とはある程度割り出せるはず。
b)それを元に、事業年度の最初に代理店に話をする。代理店が当社からの
商品供給数が足りないというなら、当社からの仕入予算を上げていただく。
(リベートが絡むので、大抵は代理店が断るが、それがポイント。実際は予算を
かなり上回る数を欲していることを認識づける)。
c)代理店と話をつけた台数をハノイ工場へフィードバック。かならずこの分は
供給してもらう体制をとってもらう。供給できないなら、売上予算を下げてもらう
ということで、工場にもプレッシャーをかけておく。
d)そもそも、あずけ在庫方式が必要なのか?当社の商品はハノイ工場を出て
代理店の倉庫にキープされている間、お金は回収できていないことになる。
このキープ期間が長ければ長いほど、キャッシュフロー観点で見るとあまりよくない
のではないか?代理店の在庫数が何か月分ぐらいかよく確認しておき、時期が
来たらこの方式を取りやめる必要がある。
上記を現地スタッフに話し、彼らも納得。a),b),c)は即行う。私がまずやってみるので、
それは後日お話します。ということにした。
d)はいきなりやめるとリスクも大きい上、代理店も拒絶反応が出る可能性があり、
少し考えさせてくださいとした。
これにより、②、③、④、⑤の課題をクリアーすることとした。