43.海外でリーダーシップを発揮して働くために
3-4.コミュニケーションで戦略、戦術を練る。
1)現地スタッフにアウトラインを説明する
上記で重点店を絞ったあとは、どういうアプローチが有効かを考えることになる。
大事なのは、戦略、戦術をあらかた頭に思い浮かべたら、このあたりで一旦
私の考える道筋を現地スタッフに明らかにすることが必要だ。
つまり課題2のスタッフと密接なコミュニケーションにより、戦略、戦術を完成させる
ということだ。なぜコミュニケーションが重要かという理由は、以下の2つ。
● 私自身が考えていることが、大体あっているかどうか。
そもそも私は赴任したばかり。且つ現地語を話せない。こういう状態では、市場の状況を
正確に把握しているとは言えない。そしてその自分の考えたことを現地スタッフに確認する
こともなく進めるのは、方向がずれている可能性があり、非常に危険。
ずれていることをいくらやっても効果は現れない。営業現場では徒労感が残るだけ。
●現地スタッフにも参画意識をもってもらう。
これは私が一番重要だと意識していることだが、どんなにすばらしい戦略を描いても、
実行されなければただの紙くずだ。業績は上がらない。
そして、実行部隊の主体は現地営業スタッフになる。とくに海外のお客様が主の会社は、
現地語でお客様とやりとりしなければならない。
いくら日本で優秀だった人でも自分ひとりで且つ現地語でお客様にアプローチするなど
無理だし、仮にその日本人が超スーパーマンで、1年で現地語をビジネス会話ができる
レベルまでに習得したとしても、他の多くの現地営業スタッフを巻き込んで、効果的に活動
できないのではチームの力を最大限活かしているとはいえない。
そして、参画することによって、彼らは自分も戦略、戦術づくりに参加した。だから自分の
やるべきことを理解し、自分で決めて、自分でやっていくというやる気のモチベーションになる。
このことが何にも増して大切なことになると思う。
以上より、現地営業スタッフを集め、説明を開始した。