64.海外でリーダーシップを発揮して働くために
全体の予算は、本社が決めてくる。 またそれをホーチミンの各代理店に
どう分けるかも大体私が決めるが、重要なのは各担当がそれを実際に
個数に入れてみて、台数の規模感、月別の規模感を頭に入れてもらうことにある。
そうすると彼ら自身が規模感を理解することになり、代理店としっかり交渉
できるようになる。
ちなみに、このエクセルシートは簡単なものだが、当社ベトナム人スタッフにとっては
はじめての作成だったので、全員を集めて作り方を説明した。
ここでもPCが得意なスタッフが完璧に覚えてくれて、これ以降毎年作ってくれるようになった。
1週間後、皆を集めて作成された各担当のシートを検討する。なかなか興味深かった。
売上計画は、ほぼ割り当てどおりにできているものの、月別のグラフを見ると見事に
各担当で線の伸び方が違う。
例えば我々の業界では、ベトナムの傾向として、2月近辺が旧正月に当たるので
このあたりの売上は年間最小になる。また、12月近辺は年間最高になる。
ところが各担当が入力した予測数値が反映されたグラフをみると、それが大きくずれていたりする。
2月がメチャクチャグラフが伸びていたり、12月が予想以上に低かったりと。。。。
私は、彼らに質問した。『なんで、2月がこんなに高い?12月がこんなに低い?』。
この質問に対してしっかりと回答できたスタッフは、よく考えていることになるが、
回答できないスタッフは、とりあえず数値を入れたということであろう。
またここでどうしても割り振った数値を達成できない代理店は、他の調子の良い代理店に
多少売上計画を移すなど全体調整をしていった。結局 もう1週間かかって営業所の仮予算を確定した。
そして、これを本社工場に提出し、『最低これだけの商品供給は確約してほしい。
さらに売上が増えるかもしれないので、+アルファのバッファを持った生産能力の確保』をお願いした。
(下図はそのイメージ)