shyumahaのブログ

海外でリーダーシップを発揮して働くために、私が海外勤務経験から得た体験記を記しています。

14.海外でリーダーシップを発揮して働くために

―コラム(海外赴任について)―

私は、個人的には海外赴任のチャンスがあれば、できるだけ挑戦した方がいいと思う。

もちろん、とんでもなく危険な地域は論外だし、家庭事情、健康面などでどうしても

不可能な場合もあるので、あくまでも個人で決断することが基本だが。

 

ただ、海外赴任によって、いろいろな文化、ビジネスのやり方などを経験していくことで、

ビジネスの幅だけでなく人間としての幅も拡げることができると思う。せっかくのチャンス

なので、いろいろな世界の人、文化に触れてみようと積極的に考えることをおすすめする。

 

近年、日本の20歳代、30歳代前半の人たちは、あまり海外赴任志向が強くないと聞いた。

でも、体力的に無理が利くこの時期には絶好のチャンスかと思う。(私は39歳から赴任した

ので、現場の長として仕事するならぎりぎりの年齢だったかもしれない)

今後、日本国内に踏みとどまって日本の経済発展に貢献するのも1つの方法だが、

発展していく海外で、日系企業でしっかりビジネスをして、海外から日本の経済発展に

貢献することもあわせて行わないと、日本の発展は厳しいものになるだろう。

 

海外赴任のチャンスは少ない。またこういう経験は個人的にも希少価値なので、

希望してもいいし、辞令が出たら前向きにとらえることをおすすめする。難しいのは、

家族か単身で赴任するかであるが、子供が小学生ぐらいまでなら家族帯同で赴任

したいところ。ただこれも会社側の事情(家族帯同の場合、それなりの住居に住ま

なければならず会社負担の家賃が上がる可能性あり)や、その人自身の家族の

事情もあるので、最終的にはこれも個人で判断することになる。

 

住環境に関しては、ベトナムに赴任の場合、大企業の駐在員は比較的高級

マンションに住んでいることが多い。ピンからキリまであるが、私の時代は

(2007年-2012年)結構 賃貸料が上がっており、こういったマンションは家族向けで

1ヶ月30万円ぐらいした。このぐらいの賃料だとかなり豪華なマンションに住める。

ただやはり、気が引けるので相当大手企業で無い限りランクを落とすことになる。

つまり、ローカルのベトナム人大家が経営しているそれなりのアパートなどになる。

まあそれでも1ヶ月15-20万ぐらいか。さらに落とすともっと安くなるが、安全面など

でちょっと怖い。とくに家族で住むにはきつい。

 

いずれにせよ、ホーチミンの賃貸市場は、タイなどに比べて結構高く、やはり駐在員

を派遣する企業にとっては、コストがかかることになる。また高級マンションに住むと、

少しお金を払えばお手伝いさんが、洗濯をしてくれたり、料理もしてくれたりする。

その上、買い物へ行くのも会社の車を使える企業もある。このあたりは、個人とその

企業の考え方次第だが、いずれは日本へもどることになるということを忘れずに生活

する方がいいと思う。

 

日本人が大量に入っているマンションは、その中の付き合いも大事なので、こういった

ことを家族、特に奥さんができるかどうかもポイントとなってくる。

(そういう付き合いがいやで、日本人が少ないマンションに移った人もあり。)

 

  海外赴任準備については、単身赴任なら身軽なものだが、家族と赴任する場合の

直前の準備は、本当に大変である。家中のものを残すもの、運ぶもの(急ぎものは航空便、

それ以外は船便)にわけること。住民票や光熱費関連の処理、予防接種、車を持っている

人はその処理。関係者への(特に年賀状をいただいていた人への転勤おしらせ)子供

の現地での学校に関すること、赴任するための証明書関連等 多岐にわたる。

妻の協力なくしてできない。

 

だが、切羽詰ったこの期間に、会社というところは送別会も重なる。そうするとどうしても、

家のことが後回しになり、双方イライラすることになる。できれば、最後の1週間は送別会

など入れないで、早めに家に帰って準備することをすすめる。

 

また前述したように常備薬は買っていった方がいい。特にはじめての海外赴任は、

ただでさえよくわからない上に、スケジュールに余裕がなくなりがちなので、計画的に

進めていくようにした方がいい。私は妻にほとんどのことを任せてしまった。(大変反省しているが)。

赴任の準備の大雑把な流れは、以下となる。
1.赴任に必要な書類、手続き(会社か現赴任者に聞く) 2.荷物の手配(運送会社が

いろいろ教えてくれる) 3.赴任先での住居確保(会社か現赴任者に聞く) 

4.赴任に必要な備品(現赴任者に聞く) 5.予防接種 6.子供の学校関連 

7.自家用車の処分(引取りで最寄りの空港まで来てくれる中古車業者あり) 

8.電気、ガス、水道などの契約止め。9.住民票関連 10.関係者への転勤連絡

11.現金30万円ぐらいの準備(現地で給与口座を開くまでに時間がかかるので、

手持ち金を持っておく必要あり。私はCity Bankに1時的に預ける口座があったので

15万円分はそれを利用。残りは現金で持って行った)

大きな項目はこんなところか。こういった項目をできるだけ早く、確定させてすすめる

ことである。会社も赴任準備がスムーズに進むように、早めの辞令、その後の一連

の手続きなどある程度標準化したほうがいいと思う。