shyumahaのブログ

海外でリーダーシップを発揮して働くために、私が海外勤務経験から得た体験記を記しています。

15.海外でリーダーシップを発揮して働くために

第2章:ベトナム赴任

1)いよいよベトナムへ出発

2007年3月31日 自家用車はすでに手配していた中古車引き取り業者さん

へ空港前のホテルで引き渡した。この車は長女が生まれた時とほぼ同時

に購入した車であり、9年ほど乗ったため結構愛着があった。愛車にも別れ

を告げて、家族と共に成田空港からベトナムホーチミン行き飛行機に乗った。

 

さあどんな生活が待ち受けているかと思いながら、子供たちもはじめての

飛行機搭乗の経験だったがリラックスしている様子だった。どんな赴任生活

になるかわからないが、こういう貴重な経験に感謝という心境だった。

 

6時間後、むし暑いホーチミンへ家族ともども降り立った。空港へは私の下見

のときにいろいろとご配慮いただいた所長が、会社で借りているハイエース

車とともに出迎えてくれた。ベトナム人の運転手さんもなかなかまじめそうな人で、

好感が持てた。

 

車に荷物を載せ所長のマンションへ向かう。ここは、いわゆる日本人が多く住む

マンションで、グレードは高い方だとのこと。住宅事情が全くわからない私達家族は、

現所長とそのご家族が住まわれてきたこの同じマンションに住むことにしていた。

マンションまでの道中、妻や子供ははじめてのベトナムであり、私が下見のときに

バイクの多さや、その交通ルールの日本との違いの大きさ驚いていたのと同じ反応

をしていた。私は2回目なのであまり驚かない。

 

およそホーチミンの空港から30分ぐらいでマンションに着いた。

マンションは、15階建てぐらいだったかと思うが、ロビーはレセプションがあり、

待合のスペースもある。建物は築10年近くたっているので、それほど新しくは無いが、

充分すぎる贅沢であった。住むことになる現所長の部屋は2LDKで日本よりもかなり広い。

もちろんもっとグレードの高い部屋もあるが、当然 賃料も跳ね上がる。結構贅沢だなと

思いながらも、住居を探す時間も無く、現所長の後に入ればいいものと思い、そのまま

引き継いだ。

 

ここで、現所長のご家族とも対面することになる。少し困ったのは、下の4歳の娘が

あまりの環境の変化に不安になったのか、部屋に入ってしばらくしたら急に泣き出したの

を思い出す。私と妻が介抱していたらしばらくして落ち着いたが、やはりいろいろと家族にも

プレッシャーがかかっているなと申し訳なく思った、上の8歳の娘は、今のところ大丈夫そうだ。

 

ただ私はいきなり到着した日の夕方から、当社ベトナム人スタッフの結婚式に出席しなければ

ならないこととなった。

その間、現所長の奥さんが、いろいろ私の家族の面倒を見てくれることになった。やはり

はじめての海外赴任なので、前任者のヘルプはありがたい。いろいろ話をしているうちに、

夕方になり私は所長と共に結婚式会場へ出発。東西南北がわからないので、どこに向かって

いるか全くわからない。空港の近くということで、やはり30分ぐらいかかって到着。

 

私はここではじめて当社のホーチミン営業所ベトナム人スタッフと会うことになる。もちろん

結婚式なので、お互いに紹介している時間など無い。そのうち結婚式が始まった。

ベトナムの結婚式は、日本とよく似ていて開始は、新郎新婦の入場から始まる。

あとケーキ入刀などもある。ただお客様向けパーティでも紹介したように終わりの締めがない。

みんな適当に時間を見ながら帰っていくことになる。このため、新郎新婦のご両親の挨拶も最初だ。

 

結婚式の間に流れる音楽の音量はメチャクチャ大きい。スピーカーの前の席に座ると耳が

痛いぐらいだ。スクリーンに新郎新婦の写真がパソコンを通して何枚も映し出される。

なかなかきれいな写真だ。このあたりの演出も結構日本に近い。写真を見ているうちに、

食事がコース形式で出されてきた。これは当社ベトナム人スタッフの結婚式なので、

当然ベトナム人のお客様、代理店様も結構参加していることになる。出された食事を少し

食べたところで、例の乾杯(モッツ、ハイ、バー、ヨー)の声が聞こえ始めた。

 

前の下見のときのパーティを思い出した。いやな予感。。ああ例のこのノリが結婚式でも

適用されるのかな?またメチャクチャ飲まないとだめなのかな?と思いつつ所長を見ると、

「そろそろテーブル回ろうか。お客様もいらっしゃるので」とのこと。

ああ来た。例によってテーブルを回る。私はまだ来たばかりなので、誰がお客様か全く

わからない。でも進められて100%(モッチャン、ファンチャン)飲めといわれると、

飲まないとだめだと思い、またがんばってしまった。この日も結構酔っ払って、グロッキーだった。

途中にベトナム人が歌を歌ったりしながら、最後は当社スタッフみんなで新郎新婦を囲んで、

一斉写真を撮ってお開きとなった。

 

あーいきなりベトナムに着いた初日の夜からこれか。この国で働くということは、私の最も

弱いアルコール漬けが待っているのかと思うと、また多少憂鬱になった。