shyumahaのブログ

海外でリーダーシップを発揮して働くために、私が海外勤務経験から得た体験記を記しています。

12.海外でリーダーシップを発揮して働くために

4)教育環境及び生活環境

家族で赴任する場合、子供の学校関連についての確認が必要になる。

私のところは2人娘で、小学校3年と幼稚園入学となる時期であった。

まずは、所長が予約を取ってくれていたホーチミン日本人学校の校長

先生へお会いすることになっていた。

 

当時のホーチミン日本人学校は、中学部まであり、全校生徒数は、400人

ほどであった。学校は、7区にあり中心街から離れているが、新興住宅地

にありバイクも少なく、道も広く、わりときれいなところにあった。また学校

も大きくは無かったが、校舎はこぎれいでグランドも整備されており全体的

に良い教育環境と思った。


 校長先生は、誠実なイメージの方であり、教育カリキュラムなどの説明を

丁寧にしていただいた。登下校に関しては、学校のバスを巡回させているので、

それを利用できるということだった。続いて、幼稚園を見に行く。ここは、逆に

小学校とは全く逆の空港に近い場所Phu Nhuan区というところにあった。

この地区は昔からあるローカル色の強い地区であり、ベトナム特有の狭小地

に密集して家が建っている中にあった。そのためかこじんまりしており、教室内は、

はだしとのこと。給食もベトナム料理(完全にローカルではないが)であり、かなり

ベトナム文化に近い幼稚園と感じた。

 

下の娘が慣れるか少し心配だったが、日本人幼稚園であるのでまあ何とか乗り越

えてくれるだろうと願うばかりだった。ちなみに、こういった新興国へ教育者としてくる

先生や保母さんは、あまり給与は良くないらしく、その結果、住環境も結構ローカル

に近いところで住むことになるようだ。ただ、そういう条件を乗り越えて赴任されてきて

いるので、非常に志が高いと感じ、尊敬の念を持った。


生活環境も確認するため、所長が街を案内してくれた。

私が赴任することになるホーチミン市は、人口700万人(2007年当時。本当はもっと

多いらしい。)と言われており、首都のハノイ500万人と比べて多く、こちらの方が

商業都市で拓けているということだった。実際、後にハノイにも行ったが確かにそう思った。

 

ベトナム在日本人は、ハノイホーチミン合わせて、7,000人ぐらい(現在は、1万人ぐらい)

ということで結構多いと思ったが、韓国人や台湾人のほうがさらに多いということだった。

ホーチミンベトナムの中で一番都会というだけあって、街の中心部は、日本食のレストランや、

フランス、イタリア、韓国料理店もあり、食事するのに不自由はない。

また食材などもスーパーなどがあり、比較的不自由なく購入できる環境になっている。ただ、

薬局も紹介してもらったが、日本で見かける類の薬が全く無く、また買って服用するのも少し

怖いので、赴任する人は日本から常備薬を持っていったほうがいいと思う。

 

あと、飲料水は水道からの水は飲めないので、飲料水用の水を買わなくてはならない。

(あとで知ったことだが、飲料水用の水も実は、あまり衛生的でないことも多いようだ。

当社は住宅設備機器商品を扱っているので、水の浄水に関連する商品も扱っている。

その関係で、日本からベトナムの水質を調べに来たことがあった。その時に生水と、

我々が購入して飲んでいる飲料用の水と両方調べてもらった。

 

結果はなんと、買って飲んでいる飲料用の水にもいろいろな菌が発見されたのである。

飲料水を詰めている容器は、大型と小型があり、事務所で主に使っている大型の方は

おそらくあまり洗わずに使い回しされているからであろう。いずれにせよ、あまり衛生的

ではない)。日本から輸入している食材は、非常に高く、確か2倍から3倍していた。
 

 子供が外で遊べる環境は皆無といった方がいいだろう。街は車やバイクが走りまくって

いるし、空気も悪い。またテーマパークなどの娯楽も非常に少ない。遊ぶとすると学校の

グラウンドか、市のグラウンドになるだろう。あるいは高級マンションに住めるなら、

大抵マンションの階下にプールやPlay roomがあるので、そのあたりでの活動となる。

 

結論として、生活環境は日本と比べてしまうと、不自由な部分もあるが、最初にベトナム

に対して抱いていた感覚からすると、全体的に思った以上にくらしやすい。と感じた。

ベトナムの10-15年前を知る人からすると、考えられないぐらい発展して住み易くなったと

言っていた。1週間ほどの下見だったが、ベトナムという雰囲気は何とかつかめた。