shyumahaのブログ

海外でリーダーシップを発揮して働くために、私が海外勤務経験から得た体験記を記しています。

16.海外でリーダーシップを発揮して働くために

2)ホーチミン営業所へ出社

2007年4月1日 ホーチミン営業所へ出社。正式に赴任ということになった。

営業所は当時11区というところにあり、マンションから車で30分ほど。

8時から始業なので、7時25分にマンション発となる。前述したように会社で

1台契約している車が迎えに来てくれるが、これは所長車ではないので、

ベトナム人スタッフが出張で使う場合は、そちらを優先。我々はタクシーを

使うことになる。

 

今日はこの会社で契約している車が来てくれた。マンションを出発すると道は

もうすでにバイクの群れだ。道端は露店がたくさん出ており、出勤途中のベト

ナム人が朝食を買っている。所長いわく、ベトナム人は、朝食はこういった露店

か店で食べ、あまり家では食べないとのこと。

 

しばらく景色をみながら、海外赴任という実感をかみしめていた。予想通り30分

ほどで当社ホーチミン事務所に到着。事務所は3階建てだが、家みたいな建物だった。

もうこの事務所に入って、7年ぐらい経つという。正直事務所内はあまりきれいでは

なかった。まあでもこんなもんかと思いながら、ベトナム人スタッフの待つ階へ上がる。

 

2007年当時の当社ホーチミン事務所ベトナム人スタッフは、営業12人、通訳1人、事務1人、

メンテナンス2人、ショールーム2人、合計18人ぐらいだった。所長が挨拶し、正式に私が

現所長の後任であることを告げる。私も通訳にお願いしながら、日本語で最初の挨拶を行う。

みんなが私に対してどういう印象を持ったのかはわからない。とにもかくにもベトナムでの

ビジネスが始まったことを実感した。

 

ところでスタッフはみんな携帯電話を持っている。当然 事務所の固定電話もあるが、

営業にかかってくる電話は個人の携帯が多い。ベトナムの経済発展の恩恵を受け、

当社のビジネスも順調のようだ。それを反映するかのように朝からスタッフへの電話が

鳴り響く、ベトナム人スタッフたちはでかい声で、(ベトナム人は結構話す声がでかい)

やりとりしている。

 

私はその内容がさっぱりわからない。また、見ているとスタッフ達はいろいろな許可を

現所長に求めてくるので、それを判断して認める、認めないなどを決めていかなくては

ならない。スタッフは英語で話してくれたり、書いて説明してくれたりするが、情けないことに

その英語がほとんどわからない。領収書などは当然 ベトナム語。これをどう判断するのか?

いろいろな疑問、不安は山ほどある。

 

また、当社のホーチミン事務所は、営業所長として私が3番目となるが、日本人はたった

1人で赴任が基本だった。(今は少し増えたが)。このため、引継ぎ期間の1ヶ月後、

5月からは私がたった一人でやっていかなくてはならない。やる気は満々だったが、

英語もベトナム語もわからない私が、どう進めていけるのか?業務を実際に目の前で見て、

少しではなく、かなり不安を感じていた。

 

ちなみに通訳もレベルの高い人は、日経の銀行や商社に高給で採用される。当社は、

それほど高給は支払えないので、どうしても通訳のレベルが下がってしまう。だから通訳が

いてくれるからと思って、日本人同士がしゃべるような高速且つ、長い、難しい言葉をつかっ

た日本語は通訳が首を傾げてしまう。

 

んーまさに両腕をもがれたようなイメージだ。言葉が通じない中でどうやって仕事を進めて

いけるのか?。。。私は営業出身だ。だから言葉がしゃべれないと使いものにならない。

現所長は、『何とかするしかない。英語も覚え、ベトナム語も片言を覚えなければならない』

とのこと。ちなみに彼は、4年半の駐在でお客様やスタッフの話すベトナム語のおおよそを

理解しているようだ。すごい! 私がそのレベルまで行けるか?しかも彼は酒も強いので

お客様との付き合いもうまい。んーさらにすこし悩む私であった。