91.海外でリーダーシップを発揮して働くために
No1販売店ではすでに、社長とこれまたNo1代理店の社長が我々を待っていた。
もちろんお客さんに日本語、英語は通じないので、ベトナム人スタッフと同行する
ことになる。私の考えはすでに当社スタッフに伝えてある。話が始まった。
販売店社長『現場代理店の価格が安すぎて、物件を横取りされる。何とかならないか』?
私『日ごろは、当社の商品を販売いただき誠にありがとうございます。このたびは、
社長にその内容をもう少し詳しくお伺いさせていただきたいと思います』。
『こちらがアプローチしている物件を、現場代理店が安い価格で取っていく。
こんなことばかりされるとお宅の商品は販売できない』。当社代理店社長『現場代理店が
安すぎるので、市場が混乱する。販売店が大事なのはわかっているでしょう。何とかしてくれ』。
代理店と販売店の2人がかりの攻撃だ。私『販売店さんが、我々にとって大切なお客様で
あることは理解していますし、販売ご努力に感謝しております』。『具体的にどんな物件で、
問題が起きたのでしょうか』?『○○という物件だ。こちらがほぼ決めていたのに、
あとから現場代理店が安値を出して取られた』。
『何台ぐらいの物件ですか?』 『130台の物件だ。これ以外の以前にとられた物件も
いくつかある』。代理店社長『現場代理店制度を止めるか?あるいは、150台以上の
物件だけ現場代理店が見積もりを出す権利があるという決め事ができないか』?
このあたりになると代理店も自分サイドからのみ考え出す。私『販売店さんが我々に
とって非常に大切で、中心であることは事実です。だからこそ我々は、販売プロモーション
という大きなセールは販売店さんにのみ実施し、現場代理店には実施していません。
また、現場代理店が販売店さんに売ることも認めていません。
一方で、販売店さんは、現場代理店さんのお客さんである大型物件にもアプローチする
ことを認めています。このことから我々は販売店さんを非常に重要なお客さんと考えている
ことを理解していただきたいと思います』。
販売店社長、代理店社長『それでも我々は、現にこのような問題で困っている。
お客さんを取られるのは困る』。私『販売店さんが重要であり、特別な対応させて
いただいていることは、先ほど申し上げたとおりです。
一方で、現場市場もこれからは大事であり、申し訳ないですが、当社として現場代理店
からのアプローチを止めるというわけにはいきません』。『ですので、この問題をできる
限り防ぐ条件が重要かと思います』。
代理店社長『だから、現場代理店は150台以上のみ対応可能としたらどうか』?
私『数で制限は難しいと思います。なぜなら、140台で非常に著名な物件も出てくる
可能性もあるでしょう。こういう物件は初動で情報を把握することが重要ですし、
物件情報を先に掴んだのに、ふたをあけたら、100台だったので営業できないということでは、
当社として営業力の著しい低下を招きます』。