79.海外でリーダーシップを発揮して働くために
背景)
あずけ在庫は、財務の正確性が損なわれる。
また、各代理店の倉庫にある商品総数を確認すると、約3か月分をストックしている。
これは当社のキャッシュフロー上問題がある。
さらに、このうち売れ残りが長年たまりにたまって、代理店の在庫に旧品の売れ残りが生じ、
時々この処理を求められることもある。これは無駄なあずけ在庫が原因の損失である。
この現状を自社が倉庫を持ち、大きな問題が無いレベルまで在庫を減らす。
そして出荷と同時に売上計上する方式に変える。それにより売れ残りリスクを減らす。
このキャッシュフロー改善効果と、倉庫賃料の比較はすでに終わっていて、本社からも
自社倉庫を持つことは承認をもらっている。
交渉時は、
・ 売上が大きく上がってきているので、財務上あずけ在庫は、当社として問題。
これを廃止し、出荷と同時に売上計上する必要がある。という当社の理屈を述べる。
・ 一方で、ハノイから送付していたのでは、約2週間かかる。これでは急な出荷要請に
答えられない。このため、当社がホーチミンに自社倉庫を設置する。
ここに予算1ヶ月+αぐらいのストックにして自社倉庫に確保し、代理店からオーダーを受け、
出荷と同時に売上計上すれば、大きな問題は無いはず。
という代理店の販売機会損失リスクの低減を訴える。
こんな感じで交渉を組み立てようと考えた。
そして、まずはNO1代理店が承認してくれれば、他の代理店も承認する可能性が
高かったので、No1代理店と交渉することにした。
結論から言うと、非常にきびしい交渉となり、1回や2回では終わらなかったし、
どんでん返しもあった。No1代理店との交渉は、以下のようなやり取りであった。